関ペ連結は30%経常減益
自動車用塗料がダウン

 関西ペイントが11月21日発表した平成14年3月期中間決算は、連結で前年同期比5・5%の減収、同29・8%の経常減益になった。

 主力の自動車新車用塗料分野は、自動車生産台数の減少により低調。自動車メーカーからのコストダウン圧力も高まった。自動車補修用塗料分野では、高仕上がり・高作業性の上塗り塗料の拡販、機能性下地塗料の新シリーズ発売を実施したが、補修需要の低迷から伸び悩んだ。工業塗料分野は、窯業建材向けで高耐候性塗料が伸びたが、缶・包装材向け、プレコート鋼板向け、産業機械向け、電機機械向けなどが減少した。建築塗料分野は、ペインテナンスキャンペーンの実施や環境改善型塗料の投入に加え、アジア地域の売り上げが順調で、前年同期実績を上回った。船舶用塗料分野は、新造船の船価低迷などにより低調。その他事業では、光通信分野、エレクトロニクス分野は堅調だが、プリント基板用レジストは横ばい、環境・バイオ分野は低調、フィルム分野は減少した。塗料の需要分野別構成比(%)は、自動車塗料45(前年同期49)、工業塗料23(同26)、建築塗料24(同17)、船舶・鉄構塗料8(同8)。

 下期は、市場ニーズを先取りした革新的技術の開発を進め、国際的競争力のある新商品を市場に提供するとともに、国内外グループ各社との連携を一層密にして経営基盤の強化を図り、より収益を重視した事業展開を図ることにしている。