日ペは大幅減益に
自動車・工業用など不振

 日本ペイントが11月15日発表した平成14年3月期中間決算は、連結で前年同期比2・2%の減収、同31%の経常減益。中間利益は、株式評価損29億円を計上したため、同88・7%の大幅減益となった。

 期中、国内の塗料需要は急速に減退し、出荷数量・金額とも前年同期を下回った。海外では、欧米の塗料子会社は足踏み状態で推移したが、アジアの合弁会社の業容は引き続き拡大した。塗料事業の売り上げは前年同期比1・8%減の900億円だが、IT不況の影響によりファインケミカル事業は同9・1%減の57億円。塗料の需要分野別売り上げ(%)は、自動車31・9(前年同期33)、建設・住宅30・9(同30・3)、金属製品12・5(13・1)、鉄構6(6・1)、船舶5・8(4・4)、家庭用2・1(2)。

 下期は、国内外の景気後退がさらに続くとみているが、環境配慮型を軸とする新商品の市場導入や拡販により収益拡大を図る。特に成長著しい中国を重点にアジア市場での地位強化、欧米の自動車用塗料子会社の収益改善を図ることにしている。